いじめ〜分かってほしかった。〜

つらい気持ちで過ごしている方にとって、少しでも力になれたらと思い、過去に体験したいじめのことを今日はお話したいと思います。

 

私は、中学2年生から卒業までの2年間いじめられていました。

最初は男子のグループから始まり、次第に一部の女子へと伝染していきました。

原因は、”いじめられていた人と話をしたから”。

大人になってからも思うのですが、自分と違う行動を取る人は嫌われがちですよね。

「学校」という小さな世界で暮らしていると、被害者も加害者も視野が狭くなりがちな気がします。

被害者は必要以上に自分を責めてしまったり、加害者は対象者へ固執し続けたり...。

 

 

内向的で言い返せず、いじめは悪化していく一方でした。

休み時間は、誰かと外で遊んだりおしゃべりなんてできず、1人静かに本を読みながらやり過ごしていました。

 

「個性を大事にしましょう」なんてよく先生が言っていたけれど、その先生すらも同調を望み、いじめられている私に対して、「もっと明るくいなさい」「自分から話しかけてみんなと仲良くしなさい」と”人に合わせること”ばかり強要してきました。

 

確かに、合わせることで人間関係がうまくいくこともあります。

でも、無理をして人に合わせ同じ顔をしていても、いずれ限界がきます。

偽物は簡単に壊れます。

 

否定され続ける環境にいるくらいなら、もっと自由でいいと思うのです。

「私はこの人と話してみたい」「居心地のいい場所や人と一緒にいたい」「こんなことに挑戦してみたい」。

個性を大事にするのであれば、全員に明るさや活発さ、笑顔でいること、許すこと...いろいろなことを強要しなくていいのではないか?と常に疑問に思っていました。

 

相性だってあります。

楽しいと思える相手と楽しい時間を過ごせたなら、誰かに否定されたってそれでいいと思うのです。

 

でも、そううまくはいかず孤独な毎日でした。

「主張したもの勝ちなんだ」そんなふうに思いながら、中学時代を過ごしました。

 

悪口から始まり、無視、机への落書き、ゴミを投げつけられる...。

私の机の周りはいつもゴミだらけでした。

先生には、「ちゃんとキレイにしておきなさい」と注意を受けたこともあります。

”私がやったんじゃない”そう言うこともできず、「すみません...」それしか言うことができませんでした。

 

「キモイ」「消えろ」「邪魔」「ブス」。

否定される言葉を言い続けられ、”自分って邪魔で気持ち悪い存在なんだ”。

そんなふうに自分のことを理解するようになってしまいました。

 

親や先生に相談をしても、

「強くなりなさい!」「がんばってつらいことも乗り越えなさい」「いいから学校にいきなさい」としか言われず、”強い子であってほしい”という親の希望もあり、保健室登校や相談室の利用も許されませんでした。

”誰も私の気持ちを分かってくれない”。

居場所のないまま学校と家を行き来する日々でした。

 

孤独感や虚無感が強くなり、自殺を考えるようになりました。

生きていてもつらいだけ。

 

そんな心を守るように、周りを見下すことで平静さを保っていました。

「いじめてくる奴らは、幼稚で弱く、常に誰かを標的にしていないとここに存在していられない可哀想な生き物たち」と。

 

親にも先生にも、最後まで理解されることなく、卒業式を迎えました。

この日をどんなに待ちわびたでしょうか。

高校は、誰ともかぶらなくて済む、定時制に進みました。

 

残念ながら、親の”強い子であってほしい”という期待には応えられず、残ったのは傷ついてボロボロになり引きこもりがちになった自分でした。

そして男性が”怖い”と感じるようになりました。

高校入学後から大人になるまでの間、男性から告白を何度か受けましたが、トラウマから”気持ち悪い”と感じてしまいすべてお断りをしました。

唯一、安心できる人と出会うことができ、その方と結婚しましたが、今でも仕事ですら極力、男性の方とは関わりたくないと思ってしまいます。

 

今、いじめで悩んでいる方に伝えたいことは、「そこから逃げてください」ということです。

 

むずかしいこともあるかもしれませんが、頼れる場所や人に頼ってほしいのです。

私は、「心の相談室」に電話をするか迷い、結局かけることはできませんでした。

危険な人を選ばない限り、出口はどこかにあるはずです。

先が暗く見えずに悩んでいるかもしれませんが、それでも未来へ向けた準備をできることからしてほしいのです。

誰かのせいで「自分はダメなんだ」と諦めなくていいのです。

まずは自分の居場所を探していくことで、なにかが見えてくるかもしれません。

 

あなたが幸せで穏やかな日々が送れるよう、心から願っております。